社会福祉法人神愛会

実習生受入マニュアル

 

このマニュアルは、当法人の事業所における実習生の受け入れに際し、実習生に効果的な実習を提供する教育機会であるとともに、実習受け入れが利用者の負担とならぬよう配慮することを目的として定める。

 

A.実習生とは

当マニュアルで実習生とは、短期間、施設において実習・研修・体験等を行う者をいう。

また、介護福祉士、社会福祉士、ホームヘルパーなど、資格取得のため定められた施設実習に参加する者をいう。

 

B.実習の意義

実習生にとっては、施設現場や利用者に対する職員の処遇の仕方を、見学・体験・実習することにより、基本的な態度や技術を身につけることに役立つとともに、施設にとっても正しく施設認識をしてもらえるよい機会となる。

他方、職員にとっては、実習生を指導することで、自らの知識や技術を確認し向上させる機会となる。

また、施設利用者にとっては、職員以外の人々と人間関係をもち、外部の人の目に触れることにより、よい刺激になる場合がある。

したがって、実習生を受け入れた以上は、業務の手助けとして扱うことや、漫然と実習期間を過ごさせることのないよう、福祉の担い手を養成する教育機会であることを認識し、計画的に対応しなければならない。

 

C.実習の進め方

1.実習の受け入れ決定と準備

a.実習生派遣機関とは予め実習の受入に関する協議を行い、同意書を交わすものとする。

b.実習受け入れは事務長が担当し決定する。

c.実習の申し込みは文書により受け付ける。

d.実習生派遣機関の希望日と、施設の年間計画や本来の業務、受け入れ可能人数等を考慮し、実習日程を調整し通知する。

e.受け入れ部署との調整と実習日程の作成は研修受入担当委員会が担当する。

f.受け入れ担当の部署は実習指導者を選任する。

g.付き添い・見守り実習の対象となる利用者を選定する場合は、利用者本人に実習への協力を依頼し承諾を得る。必要に応じて家族の了解を求める。

 

2.実習の前に

a.事前に送付する施設概要(案内書や機関紙等)により、予備知識を得させる。

b.実習前に23日のボランティア体験を行うことを奨励する。

c.実習開始前に実習日程等を文書で配布する。

d.実習期間前は健康管理に努めるよう伝え、万一風邪を引いている場合は実習を自粛させる。実習再開のため必要に応じて診断書のコピーを提出させる。

e.実習に伴う事故に対応した保険に加入するよう薦める。

3.実習開始日

a.付き添い・見守り実習を依頼する利用者に個別に紹介する。

b.施設長・実習部署主任により以下の内容でオリエンテーションを行う。

@施設の概要・基本方針、実習日程・実習内容

A実習の基本的マナー(挨拶・実習時間の遵守等)

B利用者との接し方、利用者の人権やプライバシー尊重の意義、守秘義務、感染

症への配慮

C必要に応じてユニフォーム・予防衣・エプロン等貸与品取り扱い

D実習指導者の紹介

E不明な点は職員に尋ねるよう指導

F更衣場所・休憩場所・宿泊を伴う実習生への生活上の注意

                            G施設内部見学

 

4.実習内容は次の通りとする。

a.介助・介護実習(食事・入浴・排泄・清拭・移動移乗等)

 排泄・入浴・清拭の実習は利用者のプライバシーに十分配慮して慎重に行うこと

b.相談援助実習

c.利用者との交流、付き添い・見守り実習

d.利用者送迎の補助

e.夜勤業務の補助

f.レクリエーション、サークル活動の支援

g.盆踊り・運動会・クリスマス会等の行事の支援

h.施設内外の清掃

i.その他実習に必要な事項

 

5.資格取得のための実習生の受け入れ

資格取得のための実習生受け入れに際しては、当該資格を有し必要な実習指導者研修を修了した職員を実習指導者とし、指導助言を行うよう配慮する。

 

6.実習日誌の記入

a.実習に係る所定の日誌、あるいは施設で作成した実習日誌に体験した業務や学んだ事柄、感想等を記入させる。

b.実習指導者は実習日誌を閲覧し、必要な指導助言内容を記入する。

 

7.出勤簿の記入

必要に応じて所定の出勤簿、あるいは施設で作成する出勤簿に署名または押印させ実習の

出欠状況を確認する。

 

 

8.実習期間中のカンファレンス

実習期間中に実習生派遣機関の担当者による実習訪問・カンファレンスが行われる場合は、実習受け入れ部署の主任および実習指導者が同席し、実習の進捗について説明する。

 

9.実習終了日

a.施設長・実習部署主任・実習指導者による評価会を行い、必要な指導助言を行う。必要に応じて感想文を提出させる。

b.実習日誌を返却する。

c.付き添い・見守りをした利用者に実習終了を報告し、感謝の言葉を伝えさせる。

d.貸与したユニフォーム・予防衣・エプロン等を返却させる。

e.宿泊室を利用した実習生には宿泊室内を清掃させ、管理者が確認する。

 

D.実習終了後

1.実習修了証明書に記入・押印し交付する。

 

2.実習に要する費用を請求し納付を受ける。

 

E.個人情報の開示および守秘義務

1.ケアプラン・病歴・生活歴等利用者の個人情報は、原則として利用者または家族の文書による同意を得て開示する。個人情報を記載した実習記録を作成する際は、個人を特定する情報を除外して作成させる。

 

2.実習中に提供した個人情報ならびに利用者との面談等により知り得た個人情報は、実習終了後においても一切口外してはならないことを周知徹底する。

 

F.実習の中止

以下の場合は実習を中止させる。実習の再開は実習生派遣機関と協議の上決定する。

a.正当な理由がなく、あるいは無断で実習を欠席した場合。

b.感染症等により実習の継続が困難と判断された場合。

c.利用者への不適切な言動や対応があり、指導の後も改まらない場合。

d.施設職員の指示に従わない言動があり、指導の後も改まらない場合。

e.その他実習生として不適当と認められた場合。

 

 

このマニュアルは200494日から実施する。

このマニュアルは2008910日に一部改定された。

このマニュアルは201079日に一部改定された。