社会福祉法人神愛会
介護におけるプライバシー保護の基本
社会福祉法人神愛会が運営する事業所は、利用者の自尊心・羞恥心に最大限の配慮を払うため、また、介護サービスの質の確保のため、介護におけるプライバシー保護の基本について次の通り定める。
1.プライバシー保護の基本
@ 全ての介護は、利用者の尊厳に配慮し、自立を支援するとともに、利用者のプライバシーを守ることが基本であることを理解する。
A 利用者の心身の状況や家族の状況等プライバシーに関する事項を職員間で協議または申し送る場合は、他の利用者に聞かれることのないよう配慮する。
B 介助にあたっては、利用者がプライバシーを保護されていると感じられるよう、配慮した声掛けを行う。
C 職員は各種法令・規程の定めるところにより、業務上知り得た利用者の個人情報について一切口外しない。
2.日常生活におけるプライバシー保護
@ 利用者の氏名の掲示については、以下の通りとする。
項 目 |
掲示の ●方法 ◆理由 |
居室入口 |
●居室入口に掲載 ◆利用者の自室識別の手助けとするため ◆家族等来訪者の居室判別の手助けとするため |
食事配膳盆 配膳車 |
●ネームカードを置く ◆配膳誤配の防止のため ◆誤服薬の防止のため |
車イス |
●ネームタグ吊下げまたは直接記載 ◆適切な個人用車イス使用のため ◆ボランティア等の利用者判別のため |
書画等掲示物 |
●掲示物に直接記載または額装に記載 ◆利用者の生きがい活動紹介のため |
A ケアプラン、アセスメント表等個人情報記載の書類等は、必ず鍵のかかる室内あるいは鍵のかかるロッカー保管する。
B 個人情報記載の書類のコピーは、原則として作成しない。やむを得ず作成する場合は、使用後必ず回収しシュレッダー処理する。
C 管理が可能な利用者には鍵のかかる引出しを提供する。また、利用者の私物について、不必要な点検・回収等を行わない。
D 利用者の居室への入室にあたっては必ず声を掛け、応答可能な利用者の場合は了承を得てから入室する。
3.入浴・清拭介助時におけるプライバシー保護
@ 脱衣は必ずドアやカーテンを閉めた脱衣室内、または浴室内で行う。
A 一般浴、中間浴、特殊浴を整備し、利用者の希望と心身の状況に応じた入浴を提供する。
B 入浴中も陰部にタオルをかける等、利用者の羞恥心に配慮した介助を行う。
C 陰部洗浄時にはタオル等で陰部を覆う等、不必要な露出を避ける。
D 利用者の希望がある場合は、同性職員による介助を行う。
E やむを得ず居室内で更衣または清拭する必要がある場合は、他の利用者の視線を遮るため、扉を閉める。
F 脱衣後に長時間待機することのないよう入浴スケジュールを作成する。また、不必要な露出を避ける。
4.排泄介助時におけるプライバシー保護
@ 排泄およびおむつ交換は、必ずドアやカーテンを閉めたトイレ内、または居室内で行う。
A 排泄リズムを把握し、個別的に介助・誘導する。
B 誘導の声掛けは周囲に配慮し、個別的に行う。
C 排泄の方法や使用するトイレの構造については、利用者の意向を尊重する。
D ベッド上でのおむつ交換や居室内でのポータブルトイレ使用時には、他の利用者の視線を遮るため、扉を閉める
E トイレ使用中は下半身にタオルをかける等、利用者の羞恥心に配慮した介助を行う。
F 利用者の希望がある場合は、同性職員による介助を行う。
G ポータブルトイレは使用後速やかに片付ける。
5.個人情報保護規程
一般的な個人情報の保護に関する規定は、「個人情報管理規程」(2005年4月1日施行)に定める。
6.このマニュアルは2006年4月1日から施行する。
このマニュアルは2008年9月10日に一部改訂された。